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身体醜形障害

想像上や誇張された身体的外見の欠陥へのとらわれです。自分の顔や体が醜い、みっともないと思い、外出できない等の社会生活に及ぼす様なものを言います。
結果的に不登校や出社拒否などの原因にもなりえます。一種の強迫性障害でもあります。

症状
最も見られる部分は顔の欠点、特に特別な部分(鼻など)に向けられる事が多い様です。顔や頭の想像上の欠陥、小さな欠陥。鼻、目、瞼、眉毛、耳、口、顎、頬などにもよく見られます。

しかも、それは他の人から見たら気にならない様な事が多いようです。周りの人がいくら否定しても考えを改める事が出来ません。一種の強迫観念状態なのです。また、頻繁に鏡などで自分の顔や身体を見ないと気がすまない事もあり、これは強迫行動と云えるでしょう。

身体のいくつかの部分を同時にとらわれるような事もあれば、特定の時もあります。自分の心配を恥ずかしく思っている為自分の欠陥を詳しく表現するのを避け、そのかわりに自分の全体的な醜さを口にする人もいます。

この障害を持つ場合、大抵自分が想像している歪みに強い苦痛を体験しています。そのとらわれを「ひどく苦痛だ」「拷問のようだ」などと表現することが多く、殆どの人が自分のとらわれを制御するのが困難である事が自分でわかっています。

また、それに対してまったく抵抗しようとしません。その結果、1日に何時間も自分の欠陥について考えるようになり、生活の中心となっていくのです。そして、最大の問題点は気になる余り、極端に社会的に孤立するようになる事があるのです。

人に見られる可能性のない夜にだけ家を出るようになったり、家に閉じこもりきりになったりするようになります。多くの場合で、学校を辞めたり、仕事を辞めたりする事が多いようです。

また、ほとんど友達との交友を避け、夫婦間では離婚問題にまでなったりします。そして入退院の繰り返し、自殺念慮、自殺企図が出る事が多く、本当に自殺にまで至ることもあります。


診断基準は以下の通りです。
  1. 外見についての想像上の欠陥へのとらわれ、小さな身体的異常が存在する場合、その人の心配は著しく過剰である。
  2. そのとらわれは、臨床的に著しく苦痛または、社会的、職業的などで障害を引き起こしている。
  3. そのとらわれは、他の精神疾患ではうまく説明ができない。

原因
うつ病を併発している事が多い事から、セロトニンが関係してるのではないかと言われています。

人にちょっとした事を言われた事が原因で「自分の顔は醜い」と云う強迫観念を持つようになる事が多い様です。また、往々にしてそう言う人はもともと対人関係に対する抵抗性が弱いようです。
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