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アカシジア / むずむず脚症候群

精神科の薬(とりわけ抗精神病薬)の服用中に起こることのある副作用です。アカシジアは抗精神病薬だけではなく、抗うつ薬や一部の医師から処方された胃腸薬などによっても引き起こされることがあります。これらのお薬を服用していて、下に示したような症状がみられた場合には、自己判断で服用を中止したり放置したりせずに、早急に医師又は薬剤師に連絡してください。自己判断での服用の中止によって、さらに重篤な別の副作用が出現する場合があることに注意して下さい。

・「体や足がソワソワしたりイライラして、じっと座っていたり、横になっていたりできず、動きたくなる」
・「じっとしておれず、歩きたくなる」
・「体や足を動かしたくなる」
・「足がむずむずする感じ」
・「じっと立ってもおれず、足踏みしたくなる」など

アカシジアとは
アカシジアは静座不能症と訳されていて、座ったままでじっとしていられず、そわそわと動き回るという特徴があります。アカシジアの原因薬では抗精神病薬によるものが多いのですが、抗うつ薬や一部の医師から処方された胃腸薬などによっても引き起こされることがあります。多くの場合には、服用を始めて数日後に出現しますが、数カ月間以上同じ薬を飲み続けた後に出現する場合もあります。前述の症状がみられ、落ち着かず、廊下を行ったり来たりなど、ずっと歩き回ったりします。

このように落ち着きがなくなったり、興奮して歩き回ったりするアカシジアの症状を、抗精神病薬などの服用を必要とした元来の精神疾患による精神症状であると勘違いしてはいけません。 病気が悪化したと勘違いして、自分で勝手に服用中のお薬をたくさん飲んでしまうと、一般的にはさらにアカシジアが悪化します。

あまりに苦しくて衝動的に自分を傷つけたり、自殺したいとさえ感じ危険な行為に及ぶ場合さえもあります。またアカシジアにより、不眠症などの睡眠障害を引き起こす事もあります。

アカシジアとむずむず脚症候群の違い
むずむず脚症候群(restless legs 症候群)は、特に夕方から夜間にかけて、多くは下肢の深部に「むずむずする」「虫が這うような」「ちくちく刺されるような」「ひっぱられるような」などと表現されるような、名状しがたい不快感が生じるものであり、このため入眠困難をきたすことを特徴とする病態です。

異常感覚は下肢を動かすと消失するため、患者は下肢をばたばたと動かしたり、屈伸を繰り返したり、締め付けたりこすったりします。症状が強い場合には一晩に何度も起き上がって歩き回ることがあります。

すなわち両者とも体を動かさないではいられないといった運動亢進への傾向を有することなど類似点が多いために、その両者の異同が古くから問題とされてきました。

さらに薬剤誘発性アカシジアの患者がむずむず脚症候群を併せ持つ場合も多いですが、むずむず脚症候群では下肢の異常感覚が一次症状としてあり、症状は夜間就床時の眠気が訪れてくる時期に発現し、入眠困難をきたすといった特徴があるのに対して、アカシジアでは眠気と関係なく、日中でも座位や臥位などじっとしていると症状が増強し、運動への強い衝動が一次症状となります。睡眠に対する影響も両者で異なっており、睡眠ポリグラフによる検討では、アカシジアではむずむず脚症候群に比べて睡眠障害がより軽度であるとの報告があります。

アカシジアを起こす原因となる薬の一部
「アーテン」「アナフラニール」「アモキサン」「ウインタミン」 「グラマリール」「コントミン」「ジプレキサ」「セレネース(ハロペリドール)」「デプロメール」「トレドミン」「ニューレプチル」「リスバダール」「ルボックス」「ロドピン」 など…。

副作用止め(アカシジア止め)として出される薬の一部
「アマンタジン」「トリフェキシフェニジル」「ビペリデン」「プロシクリジン」「プロプラノロール」「ベンズトロピン」など…。


アカシジア・むずむず脚症候群 私の場合
アカシジアは精神系薬の副作用として発症する場合が多いです。私も、上にあげた「コントミン」「ウィンタミン」「セレネース」「リスパダール」「ルボックス」を処方されていた頃に発症し、服用が中止され副作用止めの薬を処方されている今になっても、症状がみられます。

寝転がっている時や座っている時に、たえず足首や足の指をこすり合わせるようにして常に動かしていて、止めようと思えば一応止められるのですが、動かしていない間不快感が強く、結局すぐにまた動かしてしまいます。

幸い、自分自身ではアカシジアの方の症状は苦痛とまではいかないレベルですので、放ったらかしにしておいています。

私の場合は、アカシジアとむずむず脚症候群を同時発症していますが、むずむず脚症候群の方が症状が強いです。

主に寝ている間に特に胸部に症状が出て、はじめは違和感と不快感で少し目が覚めます。それでもまだ寝ている状態ですので、その不快感をどうにかしようと、症状の出ている場所を拳で殴り続けます。それだけでは改善しませんので、結果的に自分の呻き声で目を覚まします。

症状に気付いたら即座に副作用止めの薬を飲むようにしていますが、1時間程度は治まらず、その間ずっとムズムズしている腕や脚、胸部を殴り続けます。そうしていないとどうしようもないのです。

私が副作用止めとして貰っている薬は「ランドセン」です。症状が見られた時のみ、大体2錠を飲んでいます。今でも「リスパダール」が液になった「リスペリドン」と言う薬が頓服で出ています。

自覚症状が見られた場合は、すぐにお医者さまに相談してください。症状がゼロになる訳ではありませんが、副作用止めの薬で、大分改善されると思います。
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