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 - song − 最新 − 011〜015

消費

メールも電話も無い時間を
どうやって消費して居ただろう。
長い間私は
希望だけを腕に抱いて
乗り切ってきたような気がする。

会話も何も無い空間を
どうやって消費して居ただろう。
そんなもの私は
気にならないほどあなたを愛して
誤魔化して来たような気がする。

見つめよう 現実と
何も無い この心

あなたの居ない世界でも 私は生きたい。
それが何を示すのかわかっていながら
ずっと気づかないふりをしていた。

心も色もずっと殺して
どうやって消費していただろう。
何時まで私は
あなたの心を求め続けて
過ごしていくんだろう。

見つめよう 現実と
何も無い この心

あなたの居ない世界でも 私は生きたい。
それが何を示すのかわかっていながら
ずっと気づかないふりをしていた。  

眩しいと見えない

殺めた記憶をかき消して、手探りで生きてきた。
望んだって叶わない事を知ってしまったから、
流した涙だって全部、振り返らないようにしてきたんだ。

何時だって光は私を照らし続けていたけれど、
手を伸ばせば自分の影で見えなくなって。

今居る場所は真っ暗だよ。
だから光がよく見える。
これが全て自分の空想でも、
何も持っていないよりマシでしょう?

一人な筈なんて無い。
手を差し伸べてくれる人は居るけれど、
自分で振り払ってきただけなんだ。
諦めたフリしてチャンスを自分で潰してきたんだ。

さあ、独りになってしまう前に、自分を認めてあげて。
何かを欲している自分を。

殺めた記憶は戻らなくても、
これから新しく積もっていくから。  

飛ぶもの歩くもの

私には飛ぶ為の 羽がない
私には足がある

羽ばたけない羽を引き摺って
地へと落とした神を恨んでいる

私には歩く為の 足がない
私には羽がある

休む事を許されない境遇にした
神を恨んで 生きている

手の届かないモノを欲しがるソレは
今日も何か呟きながら日々を過ごす

自分にはないソレを欲しがるモノは
今日も疲労を抱えながら命を燃やす

飛ばず、止まらず 進み続ける  

アヤメ

何時から 狂い始めたのかな
少しずつ 手からこぼれるように
何もかも 失うのなら
初めから 見るんじゃなかった
笑顔も泣き顔も 怒ったそのふくれ面さえ

愛しいと思って居たんだよ
けれどもう お終いにしよう

二人で上った坂道
そこから見える景色
全てが思い出になったら
一人でまた来ようと思う

胸の奥が痛んでも
きっと 生きてゆけるから
ずっと先に昔話をしながら
お互い笑い会えるように

愛している 何時かまた会えるかな
好きだった 君の泣き顔も
さよなら 言わなきゃいけないから
もう 振り向かないで  

熱の増した

一体どうやって生き残ってきたのか
それを考えても
私の頭から答えは出ない。

一体人の何を奪ってきたのか
それを考えても
私の心から答えは出ない。

手は震えていないか?
この鼓動は誰のもの?
何も無いのに握り締めて
頼りなく肩を抱く。

熱の増した左腕を
煙草の煙にくぐらせて、
信じられない程幸運な人生を呪った。

一体自分の何を奪われてきたのか
それを考えても
私の身体から答えは出ない。

手は震えていないか?
この鼓動は誰のもの?
何も無いのに握り締めて
頼りなく肩を抱く。

熱の増した左腕を
煙草の煙にくぐらせて、
信じられない程幸運な人生を呪った。

晴れた日に視た夢を
忘れることだと説き伏せ、
信じられない程幸運な自分を呪った。  
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