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 - song − 最新 − 005〜010

灰色ワタシ

黒い鳥は 地面に大きな影を落とす
生きる為に飛び 死を歌う

白いあなたは 海にゆらゆら漂う塊
死を見たいと泣き 身を落とす

空は蒼く染まるだけ 海はキラキラ光るだけ
動くもの 動かぬもの 狂う前に壊していく
”助けてよ” そう聞こえた気がした

灰色の私 未来を想って泣くばかり
腐りかけた心を 埋めていく

過去はただ眩しいだけ 未来はただ曇るだけ
想うもの 想わぬもの 感じる前に閉ざしていく
”今は何処?” そう口が動いた

空は蒼く染まるだけ 海はキラキラ光るだけ
動くもの 動かぬもの 狂う前に壊していく
”助けてよ” 誰にも聞こえていなかった  

落下

巣食っている虚無は 絶叫の子守唄
存在価値の有効利用 期限はとっくに切れている

幻の中の情愛と 失望が交差する
絶対絶望の再利用 何も作れるものは無い

薬が切れた 俺は誰だ
自己認識すら出来ない海へと飛び込んでいく
不可抗力は頭を巻き戻すが
暴れるうちにおぼれていく

憎しみの対象など 誰でも良かった 本当は
自分自身へ向けた理由
無意味だととっくに分かってた

睡眠不足 今は何時
現状確認すら出来ない空へと飛び込んでいく
不可抗力は心をかき乱すが
暴れるうちに落ちていく  

ゆるやかに流れていく
辿れない記憶の跡
迷子になったように
私はここを彷徨い続けてる

普通の生活を抜け
暗闇の中闘っていた
周りには何もない
聞こえる声は私の泣き声

くるくるとくるくると
時は流れ記憶は消え去り
しんしんとしんしんと
雪は積もる
きらきらときらきらと
思い出を辿り涙を流して

心はどこかにおいたまま
残され
何かにしがみつくように
誰もに忘れられていく

ここには何もない
ただ私がひとり  

冷たい風に

隠された眼差しに
あなたから私への 愛情
感じていた遠い過去
何時まで記憶に残るの?

二度と覚めない夢へ
一緒に入りたかった 私は
一人で生きていくには
少し幼すぎたと思う

どうにかして 伝えたい
私がここに居て 生きている事

冷たい風が
あなたの笑顔をさらっていくのを見送る
冷たい風が
あなたの思い出さらっていくのに止められないよ

最後の会話思い出し
部屋で一人うつむく あなたは
もうかえって来ないけど
私はまだここに居るよ

どうにかして 伝えたい
私がここに居て 歌っている事

冷たい風が
あなたの笑顔をさらっていくのを見送る
冷たい風が
あなたの思い出さらっていくのに止められないよ

冷たい風が
あなたの記憶さらっていくのを見守る
冷たい風に
すべての事をさらわれても忘れないよ  

子猫が潰れた
血が飛び散る
蛆が沸いて目玉も喰われ

骨と皮だけの
姿になって
その上を誰かが歩いてく

俺は誰だ
ここはどこだ
血を吐きながら生きている

今まで必死で
何も見ないで
生きてきたつもりだったけど

死骸を見つけた これは俺だ
誰にも助けられないで朽ち果てた
もう元の姿はわからない
それをそっと持ち上げて海へ投げた

何かを探した
周りを見渡した
どこにも何も居なかった

血を流すことが
俺が居る証
一人きりで腕を切ってみた

何も無かった 変わらなかった
誰にも見つからないで朽ち果てるのか?
もう俺はどこにも居ない
ただ何もない場所で泣いていた

砂をすくって 海へ投げた
そこには俺の死骸が沈んでいる
魚に食われ最後の欠片すら
残らないでただ底にただよって  
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