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転々 と

空を見上げたら黒い影が落ちていった
転々と移動するそれは
私以外の人に見えている様子はなくて

道を歩くミミズは干からびてしまい
心の奥にしまった記憶を
フラッシュバックさせて喜び踊る

小さい頃の家が消えていく
傷が増えても黙視されてしまうだけ

人が普通にこなす事が出来ない
ただそれだけなのに酷く生き辛く感じる
ああ、出来なければ生きていけないんだ
私はこれから何をすれば良いのだろう

やらなければいけない事は沢山あって
日常を生きる人たちは
日陰に生きる者を認めてはくれない

空の黒い影はきっと私自身だった
どこにも居つく事がなく
誰の目にもとまる事がない存在だ

私はどんな子供だった?
きっとこんな未来は想像していなかった

自分の創り方を間違えた
ただそれだけなのに未来はなくなる
もう、影はとどまっていてくれない
私は歩き出さなければいけない

空の黒い影は転々と落ちていく
同時に落ちていく私と
それを笑いながら見ている人たち

笑いながら落ちていく私
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