物語的な詩

いつになったら飛べますか

彼女の羽根は動かせない
神経が上手く通っていないのだ

恐らく相当の努力をしなければ
あの大空で風を切る事は出来ないだろう
そう言う宿命に生まれてしまったのだ

彼女は私に問う
いつになったら飛べますか、と

私は彼女に返す
希望を捨てずに居なさい、と

正直私にも分からないのだ

彼女が努力を捨てなければ
いつかその羽根は動くようになるだろう

しかし、動いたからと言って羽ばたける保障はない
空へ飛びたてても落ちるかもしれない
その事をいつ説明すべきか悩んでいる

彼女は羽根が動けば羽ばたけると思っているのだ
余り失望を与える事はしたくない

今日も彼女は私に問う
いつになったら飛べますか、と

私は答える
希望を捨てなければいつかは、と
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