彼女の羽根は動かせない
神経が上手く通っていないのだ
恐らく相当の努力をしなければ
あの大空で風を切る事は出来ないだろう
そう言う宿命に生まれてしまったのだ
彼女は私に問う
いつになったら飛べますか、と
私は彼女に返す
希望を捨てずに居なさい、と
正直私にも分からないのだ
彼女が努力を捨てなければ
いつかその羽根は動くようになるだろう
しかし、動いたからと言って羽ばたける保障はない
空へ飛びたてても落ちるかもしれない
その事をいつ説明すべきか悩んでいる
彼女は羽根が動けば羽ばたけると思っているのだ
余り失望を与える事はしたくない
今日も彼女は私に問う
いつになったら飛べますか、と
私は答える
希望を捨てなければいつかは、と