物語的な詩

光が消えた

水の底
暗い底
扉がひとつ

がんじがらめの鎖で
固く閉ざされた
扉がひとつ

押す
引く

鎖は微塵も動かない
開かない扉
閉ざされた扉

息が苦しい
水の底には長い時間居られない

僕は底から離れる
水の上に出る
息を深く深く吸う

潜って扉を探す

無い
無い

扉が消えてしまった

君の心に繋がる扉が
消えてしまった

あれから諦めることが出来ず

今日も僕は水の底を探す
君を探す
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